ウォルサム懐中時計は、アメリカを代表する懐中ブランドで、日本にも多くが輸入されてました。特に、金無垢ケースは高価で当時(明治時代)でも位の高い人達に好まれたようです。
余談ですが、作家の川端康成もウォルサムをこよなく愛好していた事は名前(川端→リバーサイド)からも察する事が出来ます。
ウォルサムには、各々の懐中時計に名前をつけており、クレセントストリート、バートレット,バンガード等クラス分けがされてました。その中でもリバーサイドは最高級クラスとされています。高級懐中時計は各々特徴がありますが、一番分かりやすいのが宝石数でしょう。ルビー、サファイア、ダイヤモンドと使用され、多いほど、摩耗に対する耐久性があり、当然長年の使用に対してもへこたれません。各々の宝石は、受板にはめ込まれますが、良い物は写真にもあるように、宝石の回りに金枠でビス止めされています。リバーサイドは金星型がカチカチ回って、緩急針を動かします。。なかなかシャレてますな。。
さて、懐中時計は現在においては時計店にリストウォッチと並べて、販売されてる事はめったにみかけません。どちらかというと、記念物として送られる事が多いようです。日本では現在も芥川賞受賞者等に送られてます。。この懐中時計もそんな中の記念物で、通常、中蓋にその献辞が刻まれて事が多いです。写真にありまうように、このリバーサイドは1908年に息子であるマーチンに、母親から20歳の誕生祝にと、送られたようです。当時で金無垢のリバーサイドを息子に送る母親・・・かなりな富豪であった事は間違いないでしょうね。ちなみにこの文章まとめている私。。今日誕生日です。。家族でチーズケーキ食べて、子供に半分食われてちょっと頭にキテます。。
さてさて・・なにはともあれマーチン君1908年で20歳って事は・・存命であると仮定すればオオオ・・112歳・・重みのある懐中時計ですね。

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