戦前までのキンツレー(KIENZLE)はユンハンス(JUNGHANS)と並び、ヨーロッパを代表するCLOCKメーカーで、事に置時計に関してはトップクラスといえるでしょう。ムーブメントに関しては、精密さもさることながら、部品の一つ一つにおける耐久性が優れており、今でも充分実用できる物が多いようです。

最近ユンハンスを購入したので、あんまりデカイ時計ばかりでは部屋のスペースもあるので、丁度いい感じのこじんまりとしたサイズのキンツレーを見かけて出会い!とばかりに購入してしまいました。またベークライト製というところにも興味を惹かれました。
ベークライトとは、言わば合成樹脂で1907年にベークラント博士によって開発され、プラスティックの元祖みたいなものです。
時計部分は取り外しが出来て、両サイドには赤と黒のインク入れ、前面にペン置きが付いています。当時は今と違ってヨーロッパでもインクが多様されてる時代ですので、実用性を兼ねた置時計だったと思います。
大きさも決して大きくもなく、ゼンマイも一日毎に巻きます。日差に関しては裏側に緩急針があり、調整する事によって1分以内に収まっています。ペークライト製は古い物ですので、ヒビ割れ等、あるものが多いですが、このキンツレはかなり状態もよくほとんど使用していなかったではないでしょうか?

キンツレといえば独特のウイングマークがついていますが、このキンツレも文字盤内はともかく、台座の部分にも彫りこまれています。(写真参照)
黒という色合いからも、こじんまりとしてどこに置いてもアンティーク感を醸し出してくれます。


キンツレー(Kienzle)置時計  
ベークライト製
メイド・イン ドイツ

ウイング・トレードマーク





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